【レビュー】マルミのPLフィルターとステップアップリングを組み合わせて低コスト化しました【フィルムカメラ】

・PLフィルターで撮影する

水やガラスの反射を減らすだけでなく、より鮮やかな青い空に新緑の木々を写す事が出来るようになるのがPLフィルターです。同じフィルターを複数用意するとコストもかかるのでフィルター経が違うレンズで同じフィルターを共有出来るようにしました。

・MARUMI PLフィルター

今回使用するのはマルミのPLフィルターで取り付け枠は55mmです。C-PLではなく通常のPLフィルターなのでフィルムカメラ、デジタルカメラ問わずAF(オートフォーカス)には対応していません。

マルミによるPLフィルターの詳細に関してはこちら


MARUMI PL 55mm枠用

・P.Lフィルター

P.LフィルターのPLとはPolarized Light(偏光)の略称で英語ではPolarizing Filter(偏光フィルター)と呼ばれます。釣りで水の反射防止効果によって水中が見やすくなったり、ゴルフなどで反射が減り緑の景色がよりすっきり見える偏光サングラスと同様です。ただ、カメラ用の偏光フィルターは2枚重ねになっていて偏光の角度を変えて効果を調整する事が出来ます。PLフィルターはフィルターの中でも目で見て大きく効果がわかるフィルターなのでフィルターワークの1枚目に選ぶのをおすすめします。(UVフィルターとかまず違いがわからないです)夜景や星景撮影が好きな方は同じマルミの光害カットフィルターのスタースケープやKenkoのスターリーナイトがおすすめです。

マルミのスタースケープフィルターの記事はこちらです


マルミと言えばこのケースです(たまに円形の違うタイプもあります)

・使用期限がある

PLフィルターは偏光サングラスと同様に使用していると劣化して偏光の効きが落ちてきます。大体5年ごとに買い替えと言われますが、日中で常用して使い続けない限り長期間使用する事が出来ます。偏光機能が劣化していくので、安いからと中古で放置されていたような古いPLフィルターを選ぶのはやめておきましょう。


日中使用し続けると劣化します

・露出が変わる

見てわかる通りにPLフィルターはサングラスのように色が付いて暗くなっているので、露出が変わってシャッタースピードをより遅くする必要があります。マルミのPLフィルターの露出倍数2.0~4.0、+1~2絞りとありこれは周りの状況にもよるので、TTL測光ではなく単体露出計を使う場合は自分のカメラやレンズとのバランスを考えて何度か試し撮りするとよいでしょう。シャッタースピードが遅くなるNDフィルターとしての効果を利用して日中なるべく絞りを開て被写界深度を狭くしたり、よりスローシャッターで水の動きを緩やかにする撮影にも使用可能です。


露出倍数など記載されています

・二重構造

PLフィルターは2重構造になっており先端を回して偏光効果を変化させながら使用します。基本的には三角マークを太陽の方向に向けてと言われますが、実際はその場で試してみないと片効きして右隅だけ色が濃くなったりするので、一眼レフやミラーレスであれば目で確認しながら調整するのがよいでしょう。純正でもPLフィルターがあったRicoh GR1sなどのコンパクトフィルムカメラなどではファインダーでは偏光の具合が確認出来ないので感で撮ってしまうか、一度フィルター外してファインダーの前にかざして目で効果を確認する必要があります。LeicaなどレンジファインダーカメラでPLフィルターを使用する場合は先端にPLフィルターを取り付けられる別体式ファインダーを使用する方法もあります。


先端を回しながら使用します

・オートフォーカスでは使えないのか

PLフィルターは偏光の並びが直線になっていてオートフォーカスが狂うと言われています。そのオートフォーカス対策がされているのがC-PL(Circular Polarized Light)円偏光フィルターで、大手家電量販店などではメインで販売されているフィルターです。PLフィルターはMF(マニュアルフォーカス)カメラ用で要は(ほぼ)フィルムカメラ専用で中央に置いてある事はないので、店でまず間違って選んでしまう事はありません。ただ、通常のPLフィルターでオートフォーカスに問題が出たと言うのは聞いた事がありません。当たり前ですが、C-PLであればフィルム、デジタル、AF、MFとカメラ、レンズ問わず全てで使えるので、まず1枚揃えてみるのであれば安価なC-PLフィルターで良いと思います。


右はKenkoのPro1D CP-Lフィルター

・価格分の違いはあるのか

マルミのPLは最安値と言っていいほどに安価で、C-PLフィルターは安いものから高いものまで多種多様なものがあります。マルミのPLフィルターは通常の偏光機能だけでなく見てわかる通り厚目で24mmなどのワイドレンズだとケラれる(枠が写真に映り込む)可能性があります。それに対して薄枠のC-PLフィルターなどは広角レンズでもケラれないように対策されています。高級なC-PLだと偏光フィルターにも関わらず色が薄くより明るくなっていて、通常のPLフィルターより露出倍数が低くより速いシャッタースピードで撮影出来るようになっています。現在のデジタルカメラは高感度化と協力な手ブレ補正機能もあるので、薄暗い森の中を手持ちで撮影するとかでない限りは通常のC-PLフィルターでよいと思います。50mmなどの標準画角以上のレンズを使用する場合は厚めの枠であってもまずケラれないので、マルミのPLフィルターで問題なく特にフィルムカメラでMFレンズを使用するのであればより安く済ませる事が出来ます。もちろん最初から超高級なC-PLフィルターを選んでもよいですが、使用期限がありいずれ入れ替えの必要が出てくる事を忘れないようにしましょう。


厚みがかなり違います

・ちょっと裏技

露出計のCdSセルの部分がレンズ先端にないカメラ、例えばRollei 35などは調整済みと言っても現在の代替えボタン電池(625Gなど)の1.5Vに合わせている事が多く、そこにMR9アダプターで電圧を1.35Vに下げると1.5段ほど露出計の針が振れず露出オーバー傾向になります。(カメラに安定化回路が入っているかによります)そこでPLフィルターやモノクロであればオレンジフィルター(イエローの露出倍数は1段くらい)などをつけっぱなしにすると、露出計に表示される針がフィルターの露出倍数を合わせてちょうどになったりします。Konica C35などはレンズ先端にCdS素子があるのでこの技は使えません。


MR9アダプターとマクセルSR43

・カメラに取り付ける

ミノルタのフィルム一眼レフカメラXE-1にMC Rokkor 50mm F1.4の組み合わせにマルミのPLフィルターを取り付けました。MC Rokkor 50mm F1.4のフィルター枠は52mmなので、今回の52mm枠用のPLフィルターはそのまま無加工で取り付ける事が出来ます。レンズも50mmの画角なので全くケラれる事はありません。

ミノルタXE-1の修理の記事はこちらです


ミノルタXE-1とMC Rokkor 50mm F1.4

・回転して使用する

PLフィルターには必ず三角や丸などのマークがあるので、フィルター先端を回転させそのマークの向きを合わせる事で偏光の効きを調整します。向きが合っていなくても水面の写真ではそれほどわかりませんが、雲ひとつ無い晴天時に空を大きく入れると空の色が大きく変わり、空の濃い部分が斜めになったりするので焦らず調整してから撮影するとよいでしょう。


三角マークの向きを変えて使用します

・ステップアップリング

ミノルタXE-1にMD-M42マウントアダプターを取り付けてM42マウントのCarl Zeiss Jena製レンズを取り付けられるようにすると、同じ50mmの画角のレンズでもフィルター枠が49mmと小さくなっていて52mm枠用のフィルター類が取り付けられません。そこで同じマルミのステップアップリング49mm-52mmを取り付けて同じ52mm枠用のフィルターを取り付けられるようにします。

ミノルタのカメラをM42化した記事はこちらです


M42レンズのCarl Zeiss Jena Pancolar 50mm F1.8

・他のレンズでも使えるようにする

ステップアップリングを使用すると一見不便のように見えますが、ステップアップリングでより幅が出るため厚みのあるフィルターでもよりケラれづらくなり、多少のフード効果もあります。この枠の幅がより広くなるのを利用して広角レンズ用にわざと大きめのサイズのフィルターを取り付ける方法もあります。

Carl Zeiss Jena Pancolar 50mm F1.8の記事はこちらです


ステップアップリング経由でPLフィルターを取り付けました

・PLフィルターで撮影してみて

実際にミノルタXE-1とSR-T101にPLフィルターを取り付けて撮影をしてみました。ミノルタのレンズを使用するとTTL開放測光なので、ファインダーが若干暗くなる程度で手ブレしないよう気をつけながら撮影すれば普段と変わらずにより鮮やかな特に空を撮る事が出来るようになりました。特に晴天時にフジフィルムのVelviaなどスライドフィルム(ポジ、リバーサル)を使用すると素晴らしい彩度の写真があがってきます。マルミのPLフィルターは格安ですしフィルターの中でも大きく効果が出るうちの1つなので、使用するカメラがフィルムかデジタルか問わず1枚は用意しておきましょう。


快適に偏光撮影が出来るようになりました








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