【レビュー】Zoom G1 Fourはアンプいらずでヘッドホンを繋いで気軽に演奏が出来るマルチエフェクターです

・マルチエフェクターを探す

音の切れの良さからアナログのペダルとアンプのみにしていましたが、部屋で気軽に楽しめるマルチエフェクターを追加する事にしました。

・Zoom G1 Four

今回購入したのはZoom G1 Fourと言うギター用のマルチエフェクターです。コンパクトながらエフェクト数も多くドラムマシンとルーパーも搭載している便利なマルチエフェクターです。他にはボリュームペダル付きのG1X Fourやアコースティックギター用のA1 Four / A1X Fourやベース用B1 Four / B1X Fourも販売されています。


Zoom G1 Four


今やどの製品も日本向けではありません


社内開発者向けスローガンっぽく取れるのでFor Createorsのみの方がよかったのでは

Zoomマルチエフェクターに接続するケーブルとプラグを入れ替えてすっきりとさせました

・コンパクトな本体

普通のペダルの2個分ほどの幅で厚みは薄くとてもコンパクトに作られています。価格は安い割に質感もよく足で踏む機材だけにとても頑丈に作られています。


本体、電池と説明書


とてもコンパクトにまとまっています


9V電池を使用しないので薄く作らています

・電池使用が可能

単3電池が付属しているだけに、単3電池4本で使用する事が出来ます。もちろんペダルなので9VのセンターマイナスのACアダプターでも使用が出来るようになっています。


手前のグレーの部分が電池蓋です。

・多彩な接続端子

ギターとアンプへの入出力の他に携帯ミュージックプレイヤーやスマホなどを接続して同時に演奏出来るようにAUX入力が付いています。アンプ出力もそのままでヘッドホンやPCスピーカーなどにアンプ無しで音が出せるので、気軽に演奏や練習が出来るようになっています。USB端子はPC/Macと専用ソフト経由で接続するために使用します。残念ながらmicro USBで充電や電源としては使用できません。


AUXやUSB端子があります

・エネループを使用する

部屋で気軽に使用するためになるべく配線は減らしたいのもあり電池駆動させる事にします。通常の乾電池だとコストもかかるので充電式のエネループを使用する事にしました。(先に言うと問題なくZoom G1 Fourで使用可能です)

エネループの記事はこちらです


単3エネループ4本セット


ケース付属です


1900mAhと大容量です


右は容量が大きいエネループプロです

・電池を入れる

電池は単3電池を4本使用します。本体の裏側の電池蓋を外すと電池を入れる事が出来ます。Zoom G1 Fourは9Vの角型電池を使わないので使い勝手がとてもよいです。


電池は底面から入れます


電池蓋を取り外しました


エネループを入れました

・電源の入れ方

G1 Four本体のどこを見ても電源スイッチが付いていません。これはステージなどで演奏中に間違えて電源を切ってしまわないようにするためで、G1 Fourの電源を入れるには入力のケーブル(シールド)を接続する必要があります。

・ギターケーブル

G1 Fourをギターとアンプに接続するには2本のケーブルが必要になります。ケーブルはNEUTRIK(ノイトリック)のサイレントプラグを取り付けたオリジナルケーブルを使用します。切り売りのNEUTRIKのケーブルはとても柔らかく使いやすく、サイレントプラグはギターからプラグを抜いてもアンプ側からノイズが出ずとても便利なプラグです。


NEUTRIKの自作ケーブル


ギターとの接続にはオレンジの方を使用します

・ケーブルを接続する

ギターの入力側にケーブルを接続するとG1 Fourの電源が入ります。ZoomのロゴとともにG1 Fourと表示されここでファームウェアのバージョンが確認出来ます。購入時での最新ファームウェアのバージョンは2.0だったので、古い在庫で2.0以前になっている方はまずファームウェアのアップデートをしましょう。


ケーブルを入れると電源が入ります


ファームウェアバージョン2.0は最新な事を確認済みです

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・アンプと接続する

エフェクターなのでまずはアンプに接続して音を出してみます。普段使用しているマーシャルの練習用アンプに接続するとあっさりと音が出ました。家で手で操作する事を考えてフットスイッチ全体を押さずに横にある小さなクリアのバーを軽く押すだけで操作が出来るようになっています。

マーシャルの練習アンプの記事はこちらです


アンプと接続しました


無事音が出ました

・iPadを接続する

音楽プレイヤーをAUX端子に接続するとG1 Four経由で音楽を鳴らす事が出来るようになります。バンドからもらった音源やSpotifyなどストリーミングサービスで好きな音楽を鳴らしながら同時に演奏をするなど面白い使い方が出来ます。


3.5mmケーブル(4極端子でも使用可能です)


AUX端子に接続します


音楽とギターを同時に鳴らす事が出来るようになりました

・Anker SoundCore

アンプを使うよりは部屋で気軽に演奏がしたい場合はPC用のスピーカーなどを使う事が出来ます。Anker SoundCoreの最新版(第3世代)はBluetoothのみでAUX入力がなくなってしまいましたが、初代のAnker SoundCoreはAUX端子が付いているのでG1 Fourと接続する事が出来ます。

Anker SoundCoreの記事はこちらです


初代Anker SoundCore


micro USBの横にAUX入力があります

・3.5mm変換プラグ

スピーカーやヘッドホン(最近の3.5mm端子の場合)を使用するにはギターアンプ用の6.3mm(6.35mm)端子を3.5mmに変換するアダプター経由で接続する必要があります。


ヘッドホン3.5mm – 6.3mm変換プラグ


3.5mmケーブルを接続します(4極でも使用可能ですがこの後に3極に入れ替えました)


プラグ変換しました

・スピーカーを接続する

アンプ接続用の出力側にヘッドホン(スピーカー)端子を接続すると特別切り替えなどの操作の必要はなく自動でスピーカー接続に切り替わります。電池駆動でアンプなしなのでかなりシンプルに使いやすくなりました。


スピーカーを接続しました


これでアンプレスで気軽に演奏出来るようになりました

・設定を変更する

エネループで駆動するようにしたので本体の設定を変更する事にしました。電池の残量が正しく表示されるようにニッケル水素電池に切り替え、エコモードとして液晶のバックライトも一定時間でオフになるようにしました。


右上のセッティングボタンを押します


デフォルトではアルカリ乾電池に設定されています


ニッケル水素電池に切り替えました


バックライトが消える節電モードに切り替えました

・多彩なエフェクト音

ペダルの組み合わせは1から60まで切り替えが可能で1〜49まではプリセットとして最初からペダルの組み合わせが設定されています。1つずつ番号を前後する事も10飛ばしで変更する事も可能になっています。メタル系のディストーションからアコースティックなクリーントーンまで数多くのエフェクトの組み合わせが登録されているので、まずはカスタムせずとも十分に遊べます。


2を押すとNo.20へ飛びます

・面白いエフェクト

アプリなどのエフェクトも含めてマルチエフェクターは有名なバンドサウンドやジャンルなどを参考にしているのが多くあり、Zoom G1 Fourもいくつかこれはあのバンドだなと言うのが登録されてて楽しめます。Eruptionと曲名まんまな音名もあればRhapsodyと弾いた瞬間にどのバンドの音かわかるものまで多くあり仲間内で音を当て合うのも面白いです。


EVHでしょう


Bohemianな音がします

・エディットモード

左上のEditボタンを押すと各エフェクトペダルやスピーカーやアンプシミュの調整が細かく出来るようになり、液晶画面下のダイヤルで音量やエフェクトのかかり具合など自分好みに設定する事が可能です。


エディットモードに入りました

・ペダルを組み合わせる

1〜49番まではエフェクトが登録されていますが、50〜59番はカスタム用に何も登録がされていません。ここに好みの組み合わせのペダルを登録すると簡単に呼び出す事が出来るようになります。


50〜59はEmptyとなりカスタム用に空いています

・驚きのシミュレート音

カスタムでチューブスクリーマー(TS808)系のエフェクトを設定してみて、アナログのTS808クローンのペダルと切り替えながら鳴らしてみましたが、全く違いがわからないほどでした。以前のマルチのオーバードライブ(OD)系はどれもキレの悪いイマイチな音質でしたが、これにはとても驚かせられマルチエフェクターの進化を感じました。


50番をカスタムします


Tube Screamer(TS)を設定しました

・ペダルの切り替え

各バンクに登録されているエフェクターの組み合わせは1〜5のボタンを押す事で切り替えることが可能です。フットスイッチで切り替える場合は右側を踏むとエフェクターが1〜5と切り替わり左側踏むとペダルのオンオフが切り替えられます。


一度設定した順番を入れ替える事も出来ます


3と4のペダルをオフにしました

・リズムマシン

左のボタンを押すとリズムマシンとなり練習に最適なビートを刻んでくれます。8ビート、16ビート、ロック、ジャズ、シャッフルと数多くのリズムと共にメトロノーム機能もあるのでかけっぱなしで演奏するのも楽しいです。


左のボタンでリズムマシンモードになります

・ルーパー

G1 Fourで素晴らしいのがこのルーパー機能です。右のボタンを押すとルーパーモードに入り最長30秒のループを録音出来るようになります。ループ自体もフットスイッチで操作するマニュアルだけでなく自動でタイミングよく切り替えてもくれる機能もあるので足や手でスイッチを押す必要もなく完璧なタイミングのループ音源を作る事が出来ます。ただし失敗テイクを消して戻るアンドゥ機能はなく一発撮りとなるので、簡単なバッキングのみにするか一気に多重録音をしてしまいましょう。アンドゥ機能があってエド・シーランの様に本格的にルーパーを使用するのであればBossのルーパーやTC ElectronicのDittoなどを選ぶのもありです。


右のボタンでルーパーに切り替わります

・チューナー機能

ペダルの左右を同時長押しするとクロマチックチューナーになり、G1 Fourを接続したままギターをチューニングする事が出来るようになります。チューナー自体の反応もかなりよく十分使えます。

ストロボクリップチューナーの記事はこちらです


クロマチックチューナー

・ACアダプターを使用する

エフェクトペダルなので安定した電源を使用するためにACアダプターも使用可能です。アダプターはエフェクトペダル用ではスタンダードなセンターマイナスの9Vのものが使用できます。今ではほとんどの機種がセンターマイナスのACアダプターを使用していますが、古いカシオのキーボードなどではセンタープラスのものがあったりするので必ず確認してから使用しましょう。


ERNIE BALLの汎用ACアダプター


本体後ろのジャックに接続します


アダプターを接続しました

・電源を入れる

シールドを接続してACアダプターを電源に繋ぐとスイッチが入ります。電池駆動の時はシールドを抜くと電源が落ちましたがACアダプター駆動の場合は電源は落ちません。電池も入っている状態でACアダプターを抜くと一度電源が落ちてしまいルーパーなどを使用した状態だと途中で切れてしまうので、演奏が終わるまではACアダプターを抜かないようにした方がよいでしょう。


シールドを繋いだ状態


ACアダプターを繋ぐと電源が入ります


ACアダプターの場合はシールドを抜いても電源は切れません

・エフェクターと繋いでみる

せっかくなのでG1 Fourに別のエフェクトペダルも接続してみる事にしました。エフェクツベーカリーのベーグルはTS808系のチューブスクリーマークローンでこれぞオーバードライブと言った音がするペダルです。パッチケーブルを用意してギター側やアンプ側などに取り付けてみました。どちらに繋ぐかでかなり音が変わりますが、この辺は好みなのでいろいろ試してみると面白いです。

エフェクツベーカリーのODペダルの記事はこちらです


Effects Bakery Bagel


パッチケーブル


ODペダルをG1 Fourの前に


ODペダルをG1 Fourの後ろに

・電源を分配する

エフェクトペダルにはどのみち電源が必要なので、G1 Fourも電池ではなくACアダプターから電源を同時に取ってみます。1つのACアダプターから分岐ケーブルを使用してG1 FourとODペダルに電源を送ります。ペダル2つなので電源が足りなくなる事はまずありませんが、数多くのペダルを接続する場合は必要な電力量を確認してから接続しましょう。ペダルを増やすとノイズはさすがに増えますが、音質が好みなブースターなどを繋ぐのであれば面白いと思います。

TC Electronicのクリーンブースターの記事はこちらです


ACアダプター用の分配ケーブル(3分配以上もあります)


アダプターの先端を分配ケーブルに接続します


ケーブル同士を接続しました


ギター側にODペダルを接続


アンプ側にODペダルを接続

・ヘッドホンで演奏する

G1 Fourはヘッドホン対応なのでベッドルームやリビングなどで気軽に演奏する事が出来ます。特別な設定の切り替えは必要なくアンプ接続側にヘッドホンやイヤホンを刺すだけです。小さいスピーカーで鳴らすよりは音質もよく音量も気にせず演奏出来るので、このヘッドホン経由で使うのがG1 Fourの正しい使い方かもしれません。

Pulse 3Dヘッドセットの記事はこちらです


PS5用のPulse 3Dヘッドセットを繋ぎました

・Zoom G1 Fourで演奏してみて

Zoom G1 Fourはとにかくコンパクトでアンプ無しにヘッドホンやスピーカーで気軽に演奏出来るのが素晴らしいです。シミュレートしたエフェクトの音質がよいだけでなく、リズムマシンとルーパーでずっと弾き続ける事だ出来て遊べて楽しいマルチエフェクターなので幅広い用途におすすめです。




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ティーシーエレクトロニック(Tc Electronic)




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