
ページ1:カバーの分解
ページ2:プリズム周りの清掃
ページ3:リペイントとモルトの貼り替え
ページ4:モルトの貼り替え
ページ5:通電確認とM42改造(このページ)
・通電確認
ミノルタSR-T101の電池はMR-9(H-D)を使用しますが、もう生産されていないのでMR-9互換アダプターとSR43の組み合わせか互換サイズのボタン電池625Gを使用する必要があります。(MR-9アダプターだと動かない場合があります)ただ、ミノルタSR-T101は元々設計していたわけではないでしょうが、蓋が少し奥まで回せるようになっていて中心にSR44(LR44)を入れて蓋を閉めるとそのまま動いてしまいます。100均のLR44でも動きますが、電池の特性が違うので動作確認と整備用にして、本番撮影ではSR44を使用する事をおすすめします。
・M42マウント対応
通常のミノルタSR-T101の整備では必要ありませんが、最近はミノルタSRマウント(MD、MCマウント)をマウントアダプターでM42変換してCarl Zeiss Jenaのレンズを愛用しているので、M42レンズ対応に改造してしまいます。実絞りで撮影するのでレンズさえ付けばよいのですが、SRマウントレンズ用の自動絞りのピンがM42のレンズによっては干渉してレンズ側に傷が入り、マウント側のピンへのストレスが増えるのでピンを削ってしまいます。自動絞り用のピンの内側を削るとそのままSRマウントのレンズで自動絞りが動くままM42レンズにも当たらず両方使えるようになります。
ミノルタ一眼レフカメラをM42マウント改造する記事はこちらです
M42マウント経由でCarl Zeiss Jena Pancolar 50mm F1.8を取り付けました
・マウントを清掃
ミノルタSR-T101の修理と調整は一度完成したのですが、ファインダーをより綺麗にしてシャッタースピードを再度調整する際にマウント部分を分解する事にしました。マウントの円形のパネルを取り外すと長く放置されていたからか、内部に白い粉がかなり噴いていたので無水エタノールで綺麗に清掃をしました。
・マウント部分を分解する
マウント部分には自動絞りを機能させるためにピンが付いたリングがあり、そこに糸が繋がって動くようになっていて今見るとアナログな機能なのがわかります。この糸はISO(ASA)ダイヤルまで繋がっています。リングの動きが重くなるとF8などに絞る時のスピードが遅くなるので清掃してより安定して動くようにします。
・マウントのグリスアップ
マウントのパーツを外して回転して接触する部分などにグリスを塗って長期間安定して動くようにします。ミノルタSR-T101のマウント部分と違いオリンパスM-1、OM-1やOM-2Nなどのマウント周りのパーツはより複雑になっていますが、グリスアップの効果は大きいです。

・撮影してみて
ミノルタSR-T101ブラックは整備が一度完成した際に1本フィルムで試写をして再度シャッタースピードの調整をしたのもあり、とても安定して撮影出来るようになりました。プリズムとフォーカシングスクリーン周りも念入りに綺麗にして腐食対策もしたので、完動のまま長く使える状態となり、これでシルバーとブラックの2台体制となりました。