ページ1:カバーの分解
ページ2:プリズム周りの清掃
ページ3:文字のリペイント(このページ)
ページ4:モルトの貼り替え
ページ5:通電確認とM42改造え
・スクリーンを清掃する
フォーカシングスクリーンのガラス面はフジフィルムのレンズクリーニングペーパーとクリーニングリキッドを使用してクリーニングします。フジフィルムのペーパーとリキッドはレンズのクリーニングと様々なカビを取り除けるのでセットで用意しておきましょう。
フジフィルムのレンズクリーニングペーパーとリキッドを使用します
・ファインダーを清掃する
ファインダーが綺麗だと撮影がはかどるので、ここでファインダー周りを綺麗にしてしまいます。スクリーンの上にあるホコリをブロワーで飛ばして綺麗にします。ファインダーの見やすさはスクリーンだけでなくアイピースの綺麗さにもよるので、アイピースの特に内側をフジフィルムのペーパーとリキッドでクリーニングします。
スクリーン上を綺麗にしたらペンタプリズム内の枠を取り付けます
・プリズムの取り付ける
プリズムを取り付けてからトップカバーを戻す前に緩んでしまった糸を貼り直す必要があります。ファインダーアイピースの左横のスプリングで回転するパーツをバラさない限りそれほど大変ではないのですが、初めてやる場合はかなり大変なので慣れが必要です。
・トップカバーを修復する
古いカメラだと透明のプラスチックパーツなどを取り付けている接着剤が乾燥している事が多いのでパーツが脱落していないかも含めてトップカバーの内側を念入りにチェックします。トップカバーの前側にもモルトが使用されていてかなり傷んでいるので、古いモルトを取り外してクリーニングをした上でハイミロン(モルト)を貼り替えていきます。
モルトの切れ端は残しておくと便利です(ケースはケンコーのフィルター用)
・トップカバーの文字をリペイントする
トップカバーのMINOLTAの社名などが入った文字部分がかなり汚れているので、文字がより読みやすくなるようにホワイトのペイントでレタッチしてしまいます。レタッチには塗りやすく簡単にはみ出した部分を削れる修正ペンを使用します。よりクオリティを高くリペイントするのであれば、車用のレタッチペンを使うとよいでしょう。
・フィルム面のマークをリペイントする
トップカバー右側のフィルム面のマークもかなりくすんでいたので、ホワイトを下地にしてから赤いサインペンで塗り鮮やかなレッドに修正しました。マクロ撮影などで最短距離が表記されていますが、これはこのフィルム面のマークからの距離になり、レンズ先端からの撮影距離はワーキングディスタンスと言います。
・デジカメにもあるマーク
意外と知らない方が多いですが、デジタルカメラにもCMOSやCCDセンサー面のマークがあります。デジタルカメラのマークのセンサー面の位置をみるとフィルムカメラと違いセンサーが前にオフセットされていて、いかにミラーレスカメラなど薄くするのが難しいかわかると思います。
・トップカバーを取り付ける
シャッターをチャージしてシャッターを切って、ISO(ASA)のダイヤルと糸が連動しているのを確認したらトップカバーをカメラに取り付けます。
・ダイヤルの文字をリペイントする
シャッタースピードとISO(ASA)のダイヤルの文字も同じようにレタッチしてしまいます。赤い文字はフィルム面のマークと同様にホワイトをベースに赤く塗りまいした。ASAの黄色い文字はまだ鮮明だったので無水エタノールでクリーニングだけをしました。
・トップカバーにパーツを取り付ける
シャッタースピードダイヤルの文字もリペイントしたので、トップカバーのパーツを全て取り付けます。これで機能部分の整備は完了したので、残りの部分のモルトを貼り替えていきます。