【レビュー】Siruiアナモルフィックレンズ50mm F1.8で映画的ワイドフォーマットな撮影をする

・映画撮影をする

デジタルカメラで動画が撮れるようになってかなり経ちますが、より本格的な横長フォーマットで撮影が出来るようにアナモルフィックレンズを使用する事にしました。

・SIRUI Anamorphic 50mm F1.8 x1.33

今回購入したのはSIRUIアナモルフィック50mm F1.8のフジフィルムXマウント用です。横方向に圧縮した撮影した画像や映像を横に1.33倍する事でよりワイドなフォーマットで再生出来るレンズです。

メーカーによるアナモルフィックレンズの詳細はこちらです


Zeissを意識したであろうパッケージデザイン

・APS-Cセンサー用シネマレンズ

元々動画に強いマイクロフォーサーズ用を基本に作られていますが、APS-CのイメージサークルもカバーしているためSONY Eマウント用もあります。APS-Cセンサー用には50mm, 35mm, 24mm, 75mmと出ていますが、なぜかフジフィルムXマウントやキャノンEF-Mマウントだと全種類は使えず、全ての画角が使えるのはマイクロフォーサーズとソニーEマウントだけになっています。なぜなのかは意味が不明です。


真空パックのレンズと付属品


簡易的な説明書


ポーチ付属ですがペラペラです

・デジタルカメラで動画

簡易的な動画はかなり前からデジカメでも撮れましたが、デジタルカメラとカメラ用レンズでの本格的な動画を広めたのはCanon 5Dでしょう。Canon 5Dのフルサイズセンサーと一眼レフ用の本格的なレンズで撮る動画はまさにブレイクスルーでした。シネレンズは高価過ぎますし本格的なシネマシステムはあまりに大きいので、一眼レフやミラーレスカメラでクオリティの高い動画が撮れ今ではLOG撮影も出来てしまうのは本当に凄い事です。


SIRUI 50mm F1.8ですが”SIRUI  50mmF1.8”とスペースの場所を彫り間違えています

・LOG撮影とは

映画を見ると黒つぶれと白飛びが少なくダイナミックレンジが広いく通常撮影する写真とは違うなと感じた事がある方も多いと思います。HDRと言われればそうなのですが、LOG撮影と言うそのままを見るとスカスカなモノクロとカラーの間のような映像を高感度で録画しておいて、カラーグレーディングと言うやり方で後で色を付ける手法です。LOG保存は元々は大量にあった撮影済みフィルムをダイナミックレンジを維持したままデジタル化するために生み出された手法です。フィルムでダイナミックレンジと思われる方もいるといますが、フィルムはラティチュードが高く特にネガは露出オーバーの画像も記録されている自動HDRの様な特性を持っています。100年以上前に生み出されたフィルムと言うのは本当に優れたものだったのがわかりますし、その保存方法が現代の動画撮影に活かされているのも面白いところです。

・アナモルフィックレンズとは

アナモルフィックレンズはかなり昔から映画で使用されているフィルムの解像度を活かして質を劣化させずに横を縮めた状態で撮影して再生時に横長のワイドフォーマットにする優れた方式です。古くはオーディオであるDBXの様なシステムです。


50mmがAPS-Cで75mmになって現像時に35mm前後になります

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・アナモルフィックレンズの効果

より横長なフォーマットになるだけではなくアナモルフィックレンズで撮ると特徴的な画作りが可能になります。まずは玉ボケが真円ではなく縦長の楕円形になります。これは映画をよく見ていると背景の点光源のボケなどですぐにアナモルフィックレンズで撮った事がわかります。(最近は背景は別で撮っているヴァーチャルセットが多いので俳優は別のレンズだったりしますが)もう1つはレンズフレアが横長の閃光に特にブルーの光になりエフェクト効果が高まります。ハリウッド映画でも多用されますが、横長のフレアもポストプロダクションでどうにでもなるので、アナモルフィックレンズで撮ったかどうかの判定は難しいところです。


フロントレンズキャップ


リアレンズキャップ

・アナモルフィックレンズを使用した映画

アナモルフィックレンズを多用した映画作品となるとマイケル・ベイ監督のトランスフォーマーの1作目がこれでもかとアナモルフィックレンズによるエフェクトがてんこ盛りわかりやすいです。JJエイブラムスのSUPER 8もアナモルフィックレンズの作品としてよくあがりますが映画自体は微妙です。 他の変わったレンズで撮った映画作品としてはザック・スナイダー監督のArmy of the Dead(Netflixのみ)がCanon 7用のレンズの50mm F0.95のみを使用して全編を開放F0.95のみで撮影しています。


下側には最短撮影距離とフィルター枠サイズの表記があります

・レンズを見てみる

SIRUIアナモルフィックレンズは全て完全にマニュアルフォーカス用でAF(オートフォーカス)などは効かないオールドレンズの様な構成です。オールドレンズと違うのは動画用なので絞りが無段階調整が可能になっていて、ギアリングを取り付けやすい形状になっています。


フロントキャップをはずしました


マウント側です


50mmは比較的コンパクトです

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・レンズが特殊

横に圧縮して撮影するレンズだけに前からみるとレンズが縦長の楕円になっています。マウント側になると通常の真円のレンズになっていたりと面白い構成で覗くだけでも楽しめるレンズです。


フロントのガラスも縦長の四角です(カバーだと思われます)


楕円のレンズが見えます


縦長のレンズです


マウント側


後ろ玉は真円です


マウント側は通常のレンズと同様です

・絞りを見てみる

絞りは通常のカメラ用レンズと同じです。フォーカスも絞りもマニュアルのみの操作で動画向きのため絞りリングを回してもクリック音はせず無段階調整が可能になっています。


絞りも楕円かと思いきや


絞りは円形です

・ギアリングは別売り

最初に発売されたSIRUIのシネレンズだったためか動画で使用するフォローフォーカス用のギアリングが付属していません。(35mmなどから付属しています)純正でもギアリングを出していたようですが、フォーカス用モーターを使用する方は別途ギアリングを取り付ける必要があります。

・計量してみる

マニュアルレンズではありますが全長がありガラスがぎっしりなのかかなり重量があります。重たいレンズは良く写ると言う事で期待値の分の重量としておきます。


APS-Cセンサーのミラーレス用では若干重めです

・ポーチはおまけ

レンズにポーチがおまけでしたが、おせじにも作りがよいとは言えないので使用せずノベルティとしてもらったくらいの気持ちで箱へ戻しました。


ポーチ付属ですが


クッション性は皆無です

・レンズキャップを選ぶ

持ち運ぶ時にキャップを取り付けない方はいないと思いますが、なぜかなくしてしまいがちなレンズキャップを入れ替えておく事にしました。UNの安価なキャップなのでなくした時のダメージは少なくすみます。


UNのレンズキャップ


スナップ式です


左のSIRUI付属のに比べると少し大きいです


どちらもスナップ式です


UNのキャップを取り付けました

・フィルターを取り付ける

フィルター経は67mmサイズなのでマルミのUVフィルターを取り付けてみる事にしました。昼など明るい時間帯での動画撮影時(特により高感度になるLog撮影では)にはNDフィルターが必須となるので、風の強い海辺で夜景動画を撮る時くらにしか使用しなそうです。


フィルターと言えばマルミです


67mm用UVフィルター


フィルターを取り付けました


フィルターを取り付けた状態でキャップを取り付けました

・Contaxラバーフード

ハレーション切りだけでなくレンズ保護にもなるフードを取り付けます。フィルター枠が67mmと言う事でContaxの85mm F1.4、100mm F2用のラバーフードを使用してみる事にしました。ラバーフードは人気がないために安価ですが、機能的なので揃えておいて損はないです。


年季が入っています


フードを縮めた状態


フードを開いた状態

・フードを取り付ける

Siruiのアナモルフィックレンズにフードを取り付けました。ラバーフードを付けた状態でフィルターやレンズキャップをそのまま取り付けられ、テーブルなどに置いた時もレンズ先端がが傷つく事がありません。


フードを取り付けました


屋外などでレンズを置いても傷がつきません


そのままキャップも使用出来ます

・ワイド用レンズフード

同じContaxでも35mm F1.4とワイドよりのレンズフードも取り付けてみました。


35mm F1.4用ラバーフード


フードを取り付けました


フードを縮めた状態


こちらもキャップが取り付け可能です

・レンズリアキャップを取り付ける

サードパーティ製の(Siruiもそうですが)キャップに入れ替えるためエツミのXマウント用ボディキャップとレンズリアキャップのセットを使用する事にしました。


ボディとレンズリアキャップのセット


ボディキャップとレンズリアキャップは合体します(ソニーでもキャノンでもそうです)


簡単にはずれます


X Mountの表記があります


左はSIRUIのXマウント用レンズリアキャップ

・レンズリアキャップを取り付ける

レンズの取り替えなどある撮影の場合にレンズを持ち運ぶ時はかならず前後のキャップを取り付けておきましょう。レンズ交換時にリアキャップをはずしたらそのキャップをすぐ元々ついていたレンズにすぐはめるとなくさずにすみますし、よりレンズを安全に管理が出来ます。もちろん一番よいのは屋外でレンズなどを交換しないよう予定を組む事です。


レンズに取り付けます


当たり前ですがぴったりとはまります



・レンズをカメララップで包む

レンズを持ち運ぶ時や保管しておく場合はカメララップに包んでおくと衝撃からも保護出来ます。


ハクバのカメララップ、サイズS


カメラを裏地側に置いて


綺麗に包めました

・カメラに取り付ける

フジフィルムX-T30 IIにSiruiアナモルフィックレンズを取り付けます。X-T30 IIは4K Log動画も撮れる機能満載のミラーレスデジタルカメラで今回のレンズの性能も引き出せます。(4:2:2は外部録画のみ)


アナモルフィックレンズをついに使用します


X-T30 IIに取り付けました


かなり長いですが許容範囲です


楕円レンズです



・計量する

レンズをカメラに取り付けると約1kg近くになるので、ストラップを使用する場合は少し太めの頑丈なものを選んだ方がよいでしょう。


カメラ本体とレンズのみ(バッテリー、SDカードを含まず)


本体とレンズ(バッテーリーとSDカードを含む)

・ケンコーのカメララップに包む

ケンコーラップクッションのサイズSでレンズを付けた状態で包んでみましたが、Sサイズのためさすがに小さくぎりぎり隠れるものの包めてはいません。


ケンコーheisカメララップ


すでにカメラとレンズが大きいです


ギリギリすぎです

・コールマンのカメララップで包む

ケンコーのSサイズより大きめのコールマン(エツミ)のカメララップ、Mサイズを使用してみる事にしました。こちらはサイズが大きいだけにカメラとレンズのセットでも綺麗に包む事が出来ました。


コールマンのカメララップ


サイズが大きいです


Mサイズだけに余裕です


綺麗に包めました



・写真撮影をしてみて

まずは動画より普通に写真を撮ってみました。撮影後に横長フォーマットに変換しなければならないのでjpeg撮影はあまり意味がなく、撮って出しの場合でもRawデータをバッチファイルで1.33倍に変換する方がデータ量も画質の劣化も少なくなります。普段撮らない要はパノラマ系の写真になるので横位置での撮影が主になりますが、ブルーのエフェクトが出やすいように調整しているからか写真自体が黄色や茶色っぽく被ります。色を追い込むのであれ1枚ずつ現像するとよいでしょう。

・動画撮影をしてみて

アナモルフィックレンズレンズは動画撮影のためにあるので、Zhiyunのジンバルに載せてフォローフォーカスを使用して動画撮影をしてみました。通常の16:9(カメラでDCIも対応しているがあえて)で撮影後にカラーグレーディングをする前提でLOG撮影をすると本当に映画かと思える横長画面と映像クオリティで動画が撮れてしまいます。これが普及価格帯のフジフィルムのデジタルカメラX-T30 IIとこれまた普及価格帯のシネマレンズのSIRUIアナモルフィックレンズの組み合わせで撮れてしまうのですから感動しかありません。50mm以外にもよりワイドだったりポートレイト向けの画角のアナモルフィックレンズも出ているので全て揃えてみたくなります。





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