・動画撮影用マイクを探す
ミラーレスカメラで動画撮影をするる際にカメラ内蔵のマイクを使用すると風切り音などのノイズが入る事が多いのもあり、外付けのコンデンサーマイクを導入する事にしました。
・RODE VIDEOMIC GO II
今回購入したのはRØDE Microphones(ロードマイクロフォンズ)のVideomic Go IIです。デジタルカメラやスマートフォンで使用する外付けの小型コンデンサーマイクです。
・RØDE
スペルがRØDEなので北欧あたりのブランドかと思わせるハーゲンダッツ(米国の会社です)的手法で、オーストラリアの比較的新しいマイクロフォンメーカーです。お手軽な小型コンデンサーマイクが人気で、他には録音やライブのレコーディング用マイクなども扱っています。ミラーレスの外付けマイクではよく見かける赤のマウント部分はこのスタイルのスタンダードになったのかComicaなどが真似しています。
・代理店
海外で99ドルの商品も国内代理店(銀一 GINICHI ギンイチ)がからむとなぜか16,500円になるまいどおなじみの時代遅れの海外商品展開です。
・開封する
内容はシンプルでマイク本体(ウインドシールド付き)、ショックマウント、接続ケーブルのみです。付属品の型番はSC14(3.5mmTRS – 3.5mmTRSケーブル)、SM8-R(ショックマウント)となっています。ウインドシールドはマイク本体に取り付けられている状態で、ウインドジャマー(ウインドマフ)は付属していません。
・無駄に格好いい
パッケージに付属している乾燥剤(シリカゲル)がRODEオリジナルプリントされていてこだわりとセンスを感じます。メーカー名の入った乾燥剤など別売りであったら購入したいくらいです。
・本体を見てみる
RODEと言えばウインドシールドにあるRODEのロゴなのでまずそこに目が行きます。本体のみは33gでオプションを付けると96gになります。
・2種類の接続方法
本体右側(逆にも取り付けられます)にUSB-Cポート、左側に3.5mmプラグ接続のジャックがあります。USB-CでiOSやAndroidなどのスマホに接続する事でマイク録音が出来て、3.5mmプラグは主にデジタルカメラの接続に使用します。
・ウインドシールドをはずす
マイク本体にウインドシールドが取り付けられた状態でパッケージに入っているのではずしてみます。ケースが付属していないので持ち運び用には何かケースが必要になります。
・マイクを見てみる
長さ12cmのためコンパクトなコンデンサーマイクです。
・指向性
マイクの先端の形状からも指向性の強いマイクで行うインタビューなどで使用出来るようになっているのがわかります。演者が話すYouTubeなどで行うロケにも向いているマイクです。
・ショックマウント
RODEのマイクの特徴が赤いショックマウントです。前後2段式で揺れには強い作りですが、強い力をかけると壊れると思われるので持ち運ぶ際にはカメラバッグや専用のケースに入れた方がよいでしょう。
・マイクをセットアップする
ショックマウントをマイクを取り付けるには、ショックマウントの取付部をマイク本体のUSB-Cポートの上にある矢印マークに合わせます。
・FUJIFILM X-T30 II
マイクがセットアップ出来たのでカメラに取り付けます。カメラはフジフィルムX-T30 IIとレンズはXF 18mm F2 Rの組み合わせを使用します。X-T30 IIは4K log動画も撮れる優れたミラーレスカメラです。ホットシューに取り付けるので別途取り付けてあるホットシューカバーを取り外します。
・マイクを取り付ける
Videomic Go IIにはホットシュー(もしくはコールドシュー)に取り付けられるようになっていて、本体側はショックマウント全体を前後にスライドさせて調整する事が可能です。マイク軽量なのでAPC-SミラーレスカメラのX-T30 IIでも十分な手持ちで使用が出来て、フルサイズミラーレスカメラにもちょうどなサイズでしょう。
・ケーブルを取り付ける
デジタルカメラの動画撮影でVideomic Go IIを使用するには付属の3極の3.5mmケーブルを使用する必要があります。ほとんどのデジカメのマイク端子はグリップとは逆側についているのでマイクの3.5mm用ジャックも同じ側についています。カメラのホットシューではなくカメラリグやジンバルのグリップや本体などに取り付ける場合は付属のケーブルだと長さが足りなくなる場合があるので、その時は別途3極のケーブルを用意しましょう。
・X-T30 IIには取り付けられない
フジフィルムX-T30 IIのマイク端子は残念ながら3.5mmではなく小型化のためか2.5mmになっています。同じフジフィルムでもX-S10やX-E4だとジャックが3.5mmサイズになっています。X-T30 IIはX-S10より後に出たカメラですが、前の型のX-T30のリファインモデルだけにジャックのサイズはそのままです。
・3.5mm to 2.5mmアダプター
RODE Videomic Go IIを取り付けるケーブルの3.5mm端子をX-T30 IIの2.5mmに変換するためのアダプターを用意します。ジャック関連は壊れたりなくしたりする事があるので、購入する時にストレートとL字を必ず各2つ以上ずつを揃えておきましょう。2.5mmと3.5mmジャックを別途購入して自作ケーブルを作ると取り回しも見た目もよくなりますが、安定性を考えると付属や市販のケーブルなどを使用した方が確実でしょう。
・アダプターを取り付ける
RODE付属のケーブルに2.5mmアダプターを取り付けてみます。ここで端子がジャックにロックされればほぼ問題ないはずですが、プラグ類が壊れている可能性がゼロではないのでかならず複数のアダプターで動作確認をしましょう。
・マイク端子
フジフィルムX-T30 IIのマイク端子はマイク専用ではなくジンバルなどからカメラをコントロールするための端子でもあります。そのためジンバルからカメラコントロール用のケーブルを接続してしまうとマイクが使用不可となってしまいます。同じフジフィルムでもX-T4だとUSB-Cからのカメラコントロールに対応しているので、外付けマイクを使用しながらジンバルからのコントロールも可能になります。
・マイクを取り付ける
カメラの2.5mmジャックにアダプターと組み合わせた付属ケーブルを取り付けます。ストレート端子は横に出っ張りますがマイク付属のジャックがL字のためケーブルの取り回しはよいかもしれません。ただ、動画撮影中に不意に負荷がかかった時に2.5mmプラグが折れてカメラ内に刺さったままになる可能性があるので、L字アダプターの方が安全です。
・マイクの設定をする
フジフィルムX-T30 IIにマイクを取り付けるとマイクケーブルでレリーズ(カメラコントロールの設定)するか聞かれるので設定をします。この表示が一瞬なので消えてしまったら別途設定するようにしましょう。
・マイクの接続確認
マイクが実際にカメラに接続されているのかアダプターやケーブルなどが破損していてカメラ本体側のマイクが使用されているのか気になる所ですが、X-T30 IIの場合はマイクが接続されている時に液晶の左上にマイクのアイコンが表示されます。
・ジンバルに載せてみる
Zhiyun Weebill SにRODEのマイクを取り付けた状態のカメラを載せてみました。ジンバルの設定にはカメラのレンズを上に向ける必要gああるのですが、その時にマイクがジンバルに触れてしまうので、設定方法かマイクの取り付け方に工夫が必要になります。
・DJI RONIN RSC 2
DJI RONIN RSC 2にもRODE Videomic Go IIを取り付けてみました。こちらはカメラのホットシューではなくジンバルのグリップにあるNATO互換のモニターマウントに取り付けました。
・撮影してみる
RODE Videomic Go IIを使用すると指向性が高いだけにカメラを向けている方向の音がよりクリアに録音が可能になり、風などある時もウインドシールドの効果もありノイズが減りカメラ内蔵のマイクより撮影が捗るようになりました。特にデジカメやスマートフォンで人の声を撮る際にはVideomic Go IIの様な別体のコンデンサーは威力を発揮します。Videomic Go IIは小型で持ち運びも楽なのでミラーレスカメラとジンバルを運ぶ際にもかさばらないのがとても素晴らしく、撮影用には1台は小型のコンデンサーマイクを用意しておきたいところです。