– Konica C35 Flashmaticの前期型
撮影出来るようになりましたが、LR44などのボタン電池を使用すると露出計の数値がずれてしまいます。これをISO/ASAの設定の変更ではなく、そのままLR44を使用出来るように改造します。実際の改造の手順を含めて書いていきます。
– 露出計調整
Konica C35 Flashimatic(C35フラッシュマチック)は100円ショップなどで手に入るLR44電池がそのまま使用出来て便利なのですが、販売当時の指定電池であった水銀電池とは電圧が違い露出計にずれが生じます。それを今回の改造で解消したいと思います。ここでは改造手順を中心に書いていくので、露出計の詳しい説明に関しては他の記事にまとめてあるので、そちらを参考にして下さい。
C35とC35フラッシュマチックのCdS露出計の魔改造の記事はこちらです
– 底蓋をはずす
露出計の値をLR44などの電池の使用するために調整する改造には底蓋を開ける必要があります。工具はプラスドライバー、半田付け一式、ワイヤーストリッパーがあれば十分です。底蓋を取り付けてある2つのネジをはずし、電池ボックスから電池も取りはずします。
– 電池ボックスをはずす
C35フラッシュマチック前期型は後期型と電池ボックスの配線が違います。C35フラッシュマチック前期型はC35初期型の配線方式なので同様の方法を取ります。配線の違いなどはC35フラッシュマチック前期型のモルト(遮光材)交換の記事に書いてるので参考にして下さい。電池ボックスの取り付けネジをはずし、配線の半田付けをはずす事で電池ボックスを取りはずす事が出来ます。
C35フラッシュマチック初期型のモルト交換の記事はこちらです
– 配線を追加する
C35フラッシュマチック後期型ですと配線が上を通っているので、配線の追加の必要はありませんが、前期型の場合は配線の追加が必要になります。電池ボックスは端子の部分が分解出来るので、分解すると半田づけの時にプラスチックのパーツが溶ける事なく半田がつけられます。アース側(黒)の配線も追加すると取り付けた後のメンテナンスや確認が楽になるので、アース側の配線も追加します。
– ダイオードを用意する
露出計の値をLR44の使用時に合わせるためプラス側(赤)の配線にダイオードを追加します。配線はC35フラッシュマチックの後期型のように電池ボックスの横を通しテスターなどでの確認などのメンテナンス性をよくします。無理に配線とダイオードを電池ボックスの下側に通して機械部分に触る事によるカメラのトラブルを避ける意味もあります。
– ダイオードを追加する
ダイオードには極性があるので、いきなり半田づけをせずワニ口クリップでダイオードを接続しダイオード自体が壊れてないかと、カメラが正常に動き露出計の値が正しいかを確認します。確認が出来たら半田づけをし動作確認でも問題がなければ絶縁テープなどで半田部分がボディに触れないように絶縁します。
– 完成
裏蓋を取り付て再度露出計の値と各部の動作確認をしたら完成です。調整や修理では1つの事をしたら必ず全ての動作を確認する癖をつけましょう。
– 撮影してみて
露出計の値がLR44電池を入れてそのまま合うので設定や電池アダプターなども必要なく撮影が快適になりました。シャッタースピードは改造前より遅くなる傾向(こちらが正しいのですが)になるので、カメラをきちんと構えて手振れを抑えるよう丁寧に撮影をしましょう。
– まとめ
露出計の改造をするとフィルム感度と違うISO/ASAの設定の変更の必要もなくなり使い勝手も上がります。C35系のカメラは各パーツの取りはずしも楽で、今回の改造自体はそれほど難易度は高くないのでこの機会にお手持ちのC35の露出計改造をしてみたらどうでしょうか。
同じカメラを持っています。
この記事の様に修正をしたいのですが、
ダイオードは何を使えばいいのでしょうか?
種類と規格をお教え頂けますと幸いです。
宜しくお願い致します。
サイズが合えばどれもいけると思います。0.5Mから2MΩまで試しましたが、記事内ではこちらの1MΩのものを使用しています。
https://amzn.to/47HZaOq