– コンパクトカメラ用ストラップを量産化
クラシックカメラに似合うようにデザインしたハンドストラップがなかなかの出来だったのと作るのが非常に簡単だったので、この機会に量産化をしてみる事にしました。ハンドストラップの作り方の流れを含めて書いていきます。
– 前回と同様に作る
作り方は前回と同様ですが、型紙もあり仮組みもしなくてよいので一気に作り出せます。ちょうど前回と同じ革がまだ余っていたので、革も同様ので作る事にしました。作り方の詳細自体は別にまとめてあるのでそちらを参考にして下さい。
– 型紙を用意する
型紙と言っても厚紙に貼り付ける事はせずプリントした紙を直接革に貼り付けます。前回コンピュータで設計図を作ってあるので、ストラップリングガードの部分を若干リファインしほぼそのまま使用します。
– 革を切り抜く
余白を残して切り取った型紙を革に直接貼り、別たちで直接紙ごと切り抜きます。直線だけなので金属定規を当てて切り抜きます。切った断面(コバ)は後の処理で修正出来るのであまり細かい事は気にせず一気に切り抜いてしまいましょう。
– 穴をあける
カシメる部分の穴とストラップリングガードの横長になる両端をハトメ抜きで抜いてデザインナイフなどで繋げて穴を開けます。
– 裏面を処理する
革の裏面(トコ)にトコノールをヘラで薄く伸ばし乾く前にガラス板などで伸ばして革の毛羽立ちを抑えます。ハンドストラップは短いので一度であっさり終わります。伸ばす時は同じ方向にガラス板を動かしましょう。
– 側面を処理する
側面の断面(コバ)をスリッカーとトコノールを使って仕上げの処理をします。これで断面がかなりまるくなるので肌の当たりも柔らかくなります。この薄さの革の場合はヤスリなどをかけずそのまま処理してしまってもよいでしょう。
– 側面にワックスを焼き付ける
側面の断面(コバ)はトコノールで処理をした後に、より高級感を出し防水効果も上げるためにコバワックスを使用して焼き付けます。ワックスの焼付で革が少し硬くなるのでトコノールでの処理で十分な場合はこの工程を飛ばしてもよいと思います。はみ出て残った白いロウのようなのは削れば取れるので気にする必要はありません。
– パーツを取り付ける
ストラップリングガードとリングを取り付けます。この時ストラップリングガードの裏表とリングを出す側を間違えないように仮組みした状態で一度カメラに合わせて確認します。
– カシメる用意をする
カシメは革の色にあったブラウンを使用します。カシメのサイズにあったカシメ打ちとカシメ打ち台を用意します。カシメの足の長さは使う革の厚さによるので合ったサイズのを使用します。
– カシメを打つ
カシメをプラスチックハンマーなどで一気に打ち込みます。カシメ打ち台を使用しないとカシメを打つ時の下側が平らになってしまうので注意しましょう。
カシメを打ちました(奥は前回作った同様のハンドストラップです)
– 完成
前回よりあっさり作り終わったので、前回作ったハンドストラップの前に並べてみました。前回とは側面の断面(コバ)の処理方法を少し変えて若干色味を変えました。前回作ったストラップはコンパクトなフィルムレンジファインダーカメラのコニカ C35フラッシュマチック前期型に取り付けています。
– ストラップを比べてみる
量産化への第一歩なので前回作ったハンドストラップと並べてみました。今回作ったストラップが手前になります。
– カメラに取り付ける
せっかくなので2つのハンドストラップを2つのカメラに取り付けました。今回のハンドストラップは同じ年代に作られたレンジファインダーカメラのオリンパス 35DCに取り付けました。ハンドストラップはC35フラッシュマチックより若干大きい35DCにも問題なく使用出来ます。
– まとめ
ハンドストラップの作り方を簡素化したのもあり、革さえあれば同一サイズのストラップを複数作れるようになりました。コンパクトカメラが複数台ある方はオリジナルのハンドストラップを複数個を一気に作ってみてはどうでしょうか。