【レザークラフト】縫わずに簡単に作れるスタイリッシュなコンパクトカメラ用ハンドストラップ【フィルムカメラ】

– クラシックカメラに似合うハンドストラップ

市販のカメラ用のレザーストラップもネックストラップや斜めがけ出来るタイプでは格好よいのはありますが、ハンドストラップでレザー製のはなかなか格好よいのがありません。今回はクラシックカメラに似合うハンドストラップを作っていきたいと思います。型紙から革の切り抜き仕上の工程を含めて書いていきます。

– レザーストラップを自作する

レザークラフトでカメラストラップを作る時に必要な工程は型紙を用意したら革を切って仕上げ処理をして縫う、大まかに言うとこの3つです。縫う工程は非常に難しく見た目にも大きく影響するので、今回は縫わずにカシメる事で簡単につくれるようにすすめていきます。

– デザインをする

ここで言うデザインは設計の意味でコンピュータを使用して設計図を作ります。設計図を紙にプリントしこれを仮組みをして細かい部分を修正して最終の形を決定します。今回はハンドストラップですが、拘りと高級感を出す部分としてストラップリングガードも作りました。


プリントした設計図、そのまま型紙にします

– 紙を切り抜く

プリントした紙の線に沿ってデザインナイフで切り出します。直線部分は金属定規を使用すると楽に真っ直ぐ切る事が出来ます。ここで切り出した紙は型紙には使用しないので、多少の曲がりや細かい部分は気にせず大丈夫です。


紙を切り抜きました


貼り付けにはのりテープが便利です

– 仮組みする

切り抜いた紙を使用してストラップの形に仮組みします。ここでストラップリングガードも取り付けて長さなどがちょうどよいかやハトメ抜きの穴の位置が正しいかを確認します。実際に手をストラップに通してみて革の長さなどを確認して最終の出来が想像出来るところまで持っていきましょう。今回はフィルムカメラでもコンパクトなレンジファインダーカメラであるコニカ C35を使用しました。

コニカ C35の記事はこちらです


ストラップの形になりました


実際に使用するカメラに合わせてみます

– 実際に取り付ける

糊はすぐにはがせるので実際に仮組みの紙のストラップにリングを取り付けて、ストラップをカメラに実際に取り付けてみます。リングは12mmの物を使用しています。手をストラップに通してカメラのホールドがしやすいかなど細かく確認します。


リングを取り付けました


リングをカメラに取り付けてストラップストラップリングガートの状態も確認します


ストラップの長さもちょうどよいです

– 革を用意する

革はアウトレットで手に入れた長いストラップも作れる長さの物です。長めのストラップを切り抜いても余りそうな部分を今回のハンドストラップに使用します。革自体はブラウンで光沢のある表面(銀面)の物を使用します。その表面(銀面)にのりテープを使用して型紙を貼り付けます。この時の紙は切り取る線より大きめ余白を残して切り抜いておきます。


革の余りの部分を使用します

– 革を切り取る

革を切り取るには別たちを使用して切り取ります。使用するのはOLFAの”たちナイフ”で刃先が交換式で便利です。ハンドストラップは直線のみなので、金属定規を使用して一気に切ってしまいます。切っている途中でやり直したりすると切断面(コバ)が揃わないので、一気に切ってしまいます。ある程度の曲がりなどは仕上げの段階で直せるので躊躇せず切ってしまいましょう。


ブラウンの革とたちナイフです


革を切り取りました

– ストラップリングガードを切り取る

ストラップリングガード部分を切り抜きます。これもたちナイフを押す感じで切り抜くと楽に切り出せます。カーブの部分はデザインナイフなどを使用するのもよいでしょう。


ストラップリングガードを切り抜きました

– ストラップに穴をあける

ハトメ抜きを使用してストラップ本体に穴をあけます。ストラップ本体の方はカシメるための穴をあけますが、折り返すだけではないので穴は3ヶ所にあける事になります。


カシメを通す穴をあけました

– ストラップリングガードに穴をあける

ストラップリングガードに穴をあけます。穴が横長になるので、両端にハトメ抜きで穴を開けてそれを繋げるようにして横長の穴にします。ここはストラップが通る部分とカメラに直接つける部分なので、ほとんど見えなくなります。


穴を両端にあけてそれを繋げます


ストラップリングガードに穴があいたので型紙をはがしました

– 裏面を仕上げる

革の裏面(トコ)は毛羽立っているので仕上げの処理をします。処理剤にはトコノールの無色を使用します。新聞紙などをひいたらヘラを使用して薄く裏面(トコ)全体にトコノールを塗り伸ばし、乾く前にガラス板などで伸ばします。ハンドストラップは短いので一度に処理が行えます。この時一方向にガラスを動かすようにしましょう。処理が終わると裏面(トコ)の色が元の色より濃い目になるので、色の変化を考えた上で革の色を選びましょう。


トコノール、ヘラ、ガラスを使用します


ストラップリングガードも仕上げ色がかなり濃くなりました


仕上げをしたストラップの裏面(トコ)と元の革を比べるとかなり違います

– 切断面を処理する

端の切断面(コバ)を裏面(トコ)と同様に仕上げの処理をします。ここを数回繰り返す事によって尖ったエッジが丸まり肌触りがよくなります。ここではスリッカー(コーンスリッカー)と言われる木の棒状の道具を使用します。ここでもトコノールを端の切断面(コバ)に塗りスリッカーで全周を擦ります。これを2~3回繰り返します。


スリッカーを使用します


側面の断面(コバ)も仕上げると元の革とはかなり違います

次のページでは側面(コバ)にワックスを焼き付け最後の仕上げにはいります。次のページはこちらです。




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