【カメラ】レンジファインダーカメラの台数がかなり増えたので違いやおすすめなどをまとめました

– レンジファインダーカメラのススメ

すっかりはまってしまったレンジファインダーカメラの台数がかなりの数になってきました。せっかくなのでレンジファインダーカメラの特徴や各カメラの違いなどを含めて書いていきます。

– どんなカメラなのか

集めたのは1960年代後半から1970年代半ば頃までに作られたフィルムを使用して撮影する国産のレンズ固定型レンジファインダーカメラです。どれもコンパクトで露出は絞り優先AEの2台を除いてが自動のEEカメラと言われるどれもフォーカス(ピント)を合わせてシャッターを押すシンプルな操作が特徴です。台数は9台と多く見えますが、全く同じカメラの色違いもあります。これらのカメラは全てジャンクカメラとして手に入れた後に修理などをして全て完動品になったカメラ達です。


9台のレンジファインダーカメラ達

– 集めたカメラ

古いのは1968年発売のKonica C35(C35)から1975年発売のYashica Electro 35GX(エレクトロ35GX)までで、Konica C35 Flashmatic(C35フラッシュマチック)minolta Hi-Matic E(ハイマチックE)Olympus 35DC(35DC)を含めた9台です。エレクトロ35GXだけは絞りを手動で設定出来ますが、それ以外はフォーカスを合わせてシャッターを押すだけで露出が自動に制御されるEEカメラです。揃えたのは下にあるカメラで各カメラの詳しい説明のリンクになっていますので参考にしてい下さい。

・コニカ C35 シルバー1台

・コニカ C35フラッシュマチック 前期型 シルバー1台

・コニカ C35 フラッシュマチック後期型 シルバー1台

・ミノルタ ハイマチックE ブラック1台

・ミノルタ ハイマチックE シルバー2台

・オリンパス 35DC 1台

・ヤシカ エレクトロ35GX ブラック1台

・ヤシカ エレクトロ35GX シルバー1台


エレクトロ35GX以外はEEカメラです

– レンジファインダーカメラ

レンジファインダーカメラとは距離計を内蔵したファインダーの二重像でフォーカスが合わて撮影するカメラの事です。一眼レフカメラと違いレンズから入って来た画像がそのままファインダーで見られる構造になっていないので、実際に見えてる画像とレンズを通った画像に若干の違いが出ます。しかし一眼レフの様にシャッターを切る時にミラーの上下する必要がないので、よりレスポンスよく軽快にシャッターを切る事が出来るのがレンジファインダーカメラの利点です。特にノーファインダーで撮る方などはレンジファインダーカメラの方が撮影が捗る事でしょう。


レンズ固定式です

– レンジファインダーカメラを使用する

レンジファインダーカメラはレスポンスよく撮影出来ますが、1番注意するのはレンズキャップをつけたままシャッターを切ってしまう事です。これはファインダーとレンズから入って来て見える画像が違うために起こります。1枚写真を撮る度にレンズキャップを付けていると必ず失敗するので、これを避けるには出かける時にレンズキャップをはずして、撮影が終わるまでレンズキャップを取り付け直さない事です。露出計が動き続けて電池が減るのを心配する方がいますが、レンジファインダーカメラの電池はそれくらいでは無くならないので、失敗写真を増産するよりはキャップをはずしっぱなしの方がよいでしょう。ここにあるカメラの全てにスイッチがなく露出計のためのCdSがレンズ沈胴についているので、撮影が終わったらキャップをつけた方がよいでしょう。

– レンズシャッター

EEカメラは絞りとシャッターが同じパーツで構成されていて、EEカメラですと設定された絞りの値まで絞りがシャッタースピードに合わせて開きます。ここにあるエレクトロ35GXだけは絞りとシャッターが別体ですが、幕が上下か左右する事でシャッターが切れるフォーカルプレーンシャッターとは違い、EEカメラと同様のレンズにシャッターが搭載されています。ここにある全てのカメラは電子式でシャッターも電池が無い露出が制御されて適切なスピードで切れません。C35C35フラッシュマチックエレクトロ35GXは電池が無くてもシャッターが切れるようになっているので、撮影前に露出計が動いているか確認してから撮影しましょう。


レンズシャッターカメラです



– レンズ固定式

カメラにはレンズが交換できるタイプとレンズ固定式がありますが、ここに紹介しているのは全てレンズが固定式です。レンズが固定されているのでレンズもカメラ専用に妥協なく設計されていてどれも作られた時代やサイズからは考えられないほど良い写りです。

– おすすめカメラ

カメラはフォーカスを合わせてシャッターを切る基本操作は一緒ですが、各カメラで細かい部分が違います。ここでは各用途にあったカメラをおすすめしていきます。

・フィルムカメラが初めての場合:コニカ C35フラッシュマチック

コニカC35フラッシュマチックの記事はこちら

これはカメラ自体が非常にコンパクトで使い方が非常にシンプルで基本部分が他のカメラと一緒でこれで基本を覚えたら他のカメラを使用する時にも適用出来るからです。撮影では暗がりでも露出と関係なく1/30でシャッターが切れるので、露出アンダーになっても手振れはしにくいですし、カメラに慣れてきてからバルブ撮影(シャッターを開きっぱなしにする)で夜景も撮る事が出来ます。C35初期型の方はモノクロ撮影に向いているので、カラー中心でモノクロの両方を撮りたいのにもC35フラッシュマチック前期型後期型どちらでも)はよいと思います。電池も特殊なアダプターなどを必要とせずLR44と手に入りやすいのタイプが使えるのも魅力です。

・コンパクトで写りを重視したい場合:オリンパス 35DC

オリンパス 35DCの記事はこちらです

35DCは本当に写りがよくコンパクトなサイズのレンジファインダーカメラの中では最高の1台でしょう。レンズはカラー、モノクロ問わず非常に素晴らしい描写です。残念なのは1/15以下になるとシャッターがロックされ切れなくなるので、ISO100などの低感度のフィルムを使っている時に夜景などが撮れない事です。これはレンズキャップを付けっぱなしでシャッターを切れなくして失敗写真を減らすためですが、カメラに慣れてくると邪魔に思えてくる機能です。このシャッターのロックがあるため高感度フィルム専用にするか昼間の撮影専用にするくらいの割り切りで使い方を考えた方がよいでしょう。裏蓋の開け方やISO/ASAの設定の操作など通常のカメラの基本操作と違う部分が多いので、ある程度フィルムカメラに慣れている方向けです。



・バランスを重視したい場合:ミノルタ ハイマチックE

ミノルタ ハイマチックEの記事はこちらです

ミノルタのカメラはボディや全体の質感も高く機械としての魅力があります。他のEEカメラに比べると若干ボディは大きいですが、レンズも高性能で写りもよく優れたカメラです。35DCエレクトロ35GXの高速側のシャッタースピードは1/500、C35C35フラッシュマチックは1/650までとなりますが、ハイマチックEのシャッタースピードは高速側は1/1000まで、低速もシャッターも2秒まであるので快晴から暗部まで1本のフィルムで幅広い撮影対象に対応出来ます。若干ボディが大きくても気軽にいろいろな物を撮影したい場合に向いています。ボディがコンパクトな方がよい場合は同じミノルタでハイマチックFがあるのでそれを候補にするのもよいでしょう。

・絞りをコントロールしたい場合:ヤシカ エレクトロ35GX

ヤシカ エレクトロ35GXの記事はこちらです

機械式のマニュアルカメラや一眼レフを使っていた方はEEカメラを使っていると被写界深度(被写体以外がボケる度合い)をコントロールするために絞りを自分で設定したいと思う状況が出て来ると思います。レンズ固定式のレンジファインダーEEカメラの系統で絞りが変えられるカメラはほとんどないですが、エレクトロ35GXはシャッタースピードは自動のまま絞り優先AEにしたまさにこのかゆいところに手が届くカメラです。このカメラに使われているレンズは別次元の写りと言ってよいくらいのレンズ性能で、他のどのカメラとも描写の傾向が違います。カラーはブラックとシルバーがありますが、質感はブラックの方がシルバーより数段上なので所有する喜びはブラックの方が大きいでしょう。よりボディがコンパクトな方がよい方は同じヤシカでエレクトロ35CCか35CCNがありレンズがエレクトロ35GXの40mmから35mmになってますが、絞りが2枚の変わった形で電池も特殊なのでエレクトロ35GXの方が使い勝手はよいと思います。他にはC35にシャッタースピード優先がついたコニカ C35FDや35DCにシャッタースピード優先がついた輸出専用でレアなオリンパス 35RDなどもあります。

– まとめ

コンパクトなレンジファインダーカメラは今のデジタルカメラの時代では十分メインのフィルムカメラとして使えますし、レンズはC35C35フラッシュマチックの38mmを除いて40mmでこの時代の標準的な画角です。レンズ交換の一眼レフやレンジファインダーカメラを使っている方は既に50mm, 35mm, 28mmのレンズを所有されている方も多いと思うので、38~40mmをコンパクトなレンジファインダーカメラで埋めるのもどうでしょう。





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