IWCアクアタイマーを正規店でオーバーホールしたらピカピカになって戻ってきました【機械式腕時計】

・機械式腕時計をオーバーホールする

機械式腕時計を所有すると一定期間以上使用すると時間が合わなくなったりするため整備に出す必要が出てきます。IWCの直営店にフルサービスを頼んだ時計が戻ってきたので正規店での良さや気になった部分などを含めて書いていきます。

・IWC Aquatimer Automatic

愛用している時計はIWC Aquatimer Automaic(アクアタイマーオートマチック)の3針モデルです。クロノグラフモデルもありましたが、この型のAquatimerは3針がシンプルで飽きのこないデザインなので選びました。これ以降のAquatimerはベゼルサイズがかなり大きくなっていて、腕が太く(どころか極太)ないと似合わないので必ず試着してから購入する事をおすすめします。


整備する前の状態でかなり傷がついています

・時間が合わなくなる

今回のアクアタイマーは10年近く長期間使用したのもあり、24時間で数分ずれるようになっていました。傷も気にせず使っているのもあり、時計本体もメタルバンド部分もかなり傷が入っています。


メタルバンドも傷だらけです

・フルサービスは正規店で

機械式腕時計は何本かサービスに出しましたが、毎回正規店に持ち込むようにしています。直営店があればベストですが、それほど店舗も多くお近くに直営店がない場合はデパートや時計専門店のIWC正規販売店経由で出すようにしましょう。IWCの日本の取扱店はリシュモン・ジャパン株式会社IWCシャフハウゼンとなります。

・コンプリートサービス

時計の整備は日本ではオーバーホールと言われる事が多いですが、IWCのフルサービスに関してはコンプリートサービスと呼んでいます。

IWCのコンプリートサービスに関してはこちら(メーカーのサイト)です


正規店より受け取ってきました

・直営店に持ち込んだ方が安くなる

実は最初に一番近い正規店に持ち込んだのですが、時計販売店の方が良い方でお店経由だと手数料がかかるので直営店に持ち込んだ方がよいと教えてくれ、直営店に持ち込む事にしました。IWCもオーバーホールで固定価格を表示しているのであれば、正規店含めてどこで出しても同じ価格で提供すべきでしょう。

正規店でのアフターサービス価格の確認はこちらのIWCのサイトで可能です
*以前は価格表のみでしたがモデル別の検索型に変更され、PDFで見積もりをダウンロード出来るようになり、以前の修理などの履歴も見られるようになっていました

・正規保証付き

修理完了後は1年間、コンプリートサービス(オーバーホール)の場合は2年間の保証が付き同一箇所に問題が出た場合は無償で修理になるので、やはり整備に出すなら正規店でしょう。


IWCの時計ケースに入って返ってきます

・来店予約をする

時計店はそれほど店員が多くなく一人の客にかける時間も長めなので先客があると待たされる事がよくあり、臨時休業の日も避けられるので時計を持ち込む際には来店予約か電話をしておくとよいでしょう。


時計ケース


IWCロゴ入り

・時計店の店員

高級時計店を訪れると毎回思うのが当たり外れが多い時計店の店員です。傾向として男性の方(海外だと逆に女性)の態度がよろしくないと感じるので、このあたりも改善されていくことを願いっています。現在のIWC Aquatimer自体は非常に気に入っていますが、次回腕時計を購入する際は違うメーカーにすると決めています。

・サービスが完了するまでの期間

時計を持ち込んでから4週間(8週間の場合もある)ほどかかりますが、故障状態によってはドイツ本社からのパーツ取り寄せの必要が出るため期間が延びる事があります。時計の時間のズレの調整もあるのでメンテナンスに出す場合は期間は長くかかるものと余裕をもって申し込みましょう。


サービスから戻ってきました

・時計を合わせてくれる

当たり前ですが使用中にわかるほどかなりずれていた時間も24時間経ってもずれないようになっていました。機械式腕時計の場合は少し早めなのが正しい調整なので、24時間経って5秒など早い時間を指していたりするのは正常となります。くれぐれも1秒ずれてるとかクレームを入れないようにしましょう。


時間もずれなくなりました

・ピカピカに磨かれる

かなり傷だらけだったAquatimerもピカピカに磨かれて返ってきました。これもコンプリートサービスに含まれますが、思い出の品だったり傷を残したい場合はポリッシングを断ることも出来ます。ポリッシングは単独でも受け付けてもらえますが、高額なので特に理由が無い方はコンプリートサービス時に申し込んで綺麗にしてもらった方がようでしょう。


磨かれてケースもピカピカになりました


メタルバンドの傷も消えました

・アクアタイマーの場合

故障していない限りは通常の基本料金で収まりますが、Aquatimer 三針の場合は竜頭(リューズ、本体右側のダイヤル部分)の軸がへたる事が多くオーバーホール時に交換になる場合があります。今回はリューズの交換の必要はなかったですが、使用状況によっては交換(有料)になる可能性があります。


リューズも問題ありませんでした

・料金など

個人店や時計専門店に比べると割高ですが、毎年整備が必要なわけではないので正規店での整備が一番でしょう。時計専門店が駄目と言うわけではありませんが、車のメンテナンスと違い納品後に体感できる部分がなく、本当に時計のパーツを全部バラして調整しているかは持ち込んだ側にはわかり得ないのが大きな理由です。時計のモデルによっては正規店以外だとパーツが揃ってないため時間がかかったり、酷い場合はパーツを交換せず終了させてしまう事も考えられるので、時計の本数が多いとか古くからの知り合いの店などでない限り正規店以外はおすすめはしません。


バンドの調整もしてもらいました

・3針がお得

クロノグラフは格好いいですが、機械が細かい分オーバーホール代金も割高になります。他にはTAG Heuer(タグホイヤー)の機械式のクロノグラフを所有していましたが、オーバーホールはIWCの3針と同じような価格でしたのでブランドによってもかなり値段が違います。


3針モデルです

・古いモデルにも対応

IWCはどんな古いモデルでも修理パーツを用意しているので、どのモデルでも修理を受け付けてくれます。クラシック機械式腕時計を手に入れようと考えている方は故障品を格安で手に入れるのもありかもしれません。



・並行差別なし

IWCは並行輸入品であっても日本正規品であっても同じ国際サービスが受ける事が出来るので、中古でとても気に入って手に入れたりした時でも安心してサービスが受けられます。BREITLING(ブライトリング)などは国内正規品で購入した場合のサービスと並行輸入品などの場合の扱いが違うようです。せっかくの世界的ブランドなのに海外各地からの移住者はこの世には居ないと言う考えなのも古臭いと思います。

・どれくらいの期間で整備するべきか

5〜7年などと言われる機械式時計のオーバーホールですが、実際今回は10年前後使用してからコンプリートサービスに出して全く問題はありませんでした。とは言え使用していない時にはワインダーにはかけていましたので、引き出しに入れて動かしていない場合などは内部のオイルの偏りも出るでしょうし通常の期間で整備に出した方がよいと思われます。時計は壊れていない限り時間の表示しかしないので、内部がどうなっているか分かりづらいですが、一度時計を合わせて24時間経った時間のズレを測ってみてあまりにずれているようであれば整備に出す頃合いかと思われます。


リューズで時間を合わせてからワインダーに入れます

・ワインダーにかけよう

機械式フィルムカメラと同様にきちんと保管するより毎日使うのが一番時計を長持ちさせます。とは言え海外旅行に機械式時計をつけて行くのも心配だったりしますし、複数本腕時計を所有していると全てを同時に使う事は不可能です。専用ケースで飾ると格好いいのは認めますが、普段はウォッチワインダー(ワインディングマシーン)に入れておくと機械式の腕時計を自動で巻いてくれます。時計自体は巻き過ぎもよくないので、ワインダーは一定時間で自動で止まるようになっている物を選ぶとよいですし、時計の種類によって回転方向を変更出来たりするのもあります。


時計は整備前の状態です(青く光るライト機能はオフにしています)


ESPRIMA(エスプリマ)のワインダー

・まとめ

決して安くはない機械式腕時計の整備ですが、一度行えば長期間使用する事が可能になる事を考えると正規品に持ち込んだとしても年割りでそれほどコストがかかっているわけではないのがわかります。長期保証付きで安心して気に入った腕時計を使い続けられますし、この機会に腕時計をメンテナンスに出してみてはどうでしょうか。




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