【カメラ】コニカ C35の2台目として2代目のC35 Flashmaticを手に入れ初期型仕様に改造してみる【Konica】

– Konica C35 Flashmaticは2代目C35

コニカ C35の初期型を手にすると同時に新型も手に入れていました。初期型との違いなどを含めて使い勝手などを含めて書いていきます。

– どんなカメラ

コニカ C35 Flashmatich(C35フラッシュマチック)海外名Konica C35 Automaticは1971年発売のレンジファインダーフィルムカメラです。サイズはとてもコンパクトで初期型のコニカ C35(C35)の次に出た2台目C35となります。厳密にはC35フラッシュマチックには前期後期型があり、今回手に入れたのは後期型となります。

C35初期型の記事はこちらです


スカイライトフィルターが付いています

– 付属品

クラシックカメラなどを手に入れると純正ケースや端子のキャップなどが付いてない事がありますが、これは全て揃っていました。ケースなどは使いませんが、コレクションとして純正アクセサリーがついてくるのはうれしいところです。


純正キャップとストラップ


純正ケース

– ボディを確認

本体は非常に綺麗で大きな当たりもありません。パーツの欠品等もないようでこれで露出計も含めてきちんと動けば最高です。


ファインダーケースも綺麗です


底部も綺麗です

– フィルムボックスを確認

C35系はとにかくモルトが曲者でとにかくもの凄い量のモルトが使われています。最近モルト交換した場合でない限りほとんどがモルトの腐食でモルトが触るボディ側にも影響が出ている事がほとんどです。C35系はレンズが一体型でシャッターの前側についているので、フィルムボックスを開けるとシャッターが現れます。ここにゴミが入るとやっかいなのでモルトのカスなどで汚れないように中しましょう。


古いモルトのボディへの影響はそれほどありませんでした

– モルトを確認

C35系のモルトはボディ側ではなく裏蓋の太いレールの中にこれでもかと詰まっています。C35初期型と形は一緒ですが、よく見るとフィルムのパトローネに触る金属の部分のモルトが増えています。きっと、フィルムのパトローネの押さえが弱いかつ傷がつくので改良したのでしょう。


古いモルトが詰まっています

– 電池ボックスを確認

電池ボックスの腐食の多いと言われる機種ですが、このC35フラッシュマチックの電池ボックスはとても綺麗でした。これはカメラのせいで腐食すると言うよりは当時の水銀電池が液漏れしやすく、しかも電池を入れっぱなしで長期間放置したのが多かったからでしょう。


後期型の黒い電池ボックスのキャップ

– 動作確認

電池を入れて動作するか確認したら、露出計も動きシャッタースピードなども問題なくモルトさえ交換したらすぐ撮影出来そうな状態でした。当時の指定電池は水銀電池のMR44となりますが、100円ショップなどで売っているLR44もしくはSR44で動作します。

C35のCds露出計の修理の記事はこちらです


左がC35初期型です

– 露出計のズレ

このカメラが発売当時に使用されていたのは1.3Vの水銀電池でしたが、LR44は1.5V(SR44は1.55V)になるので露出計にズレが生じます。特にC35系は回路がシンプルなのでこの電圧差が大きくでやすいです。この電圧差を解消するに1番簡単なのはISO/ASAの設定をフィルムと違う値に変更する事です。それ以外の方法ですと電圧変化機能付きの電池アダプターにするか本体への小改造が必要になります。この後LR44で露出計の数値が合うように改造したので、その記事も別途載せる予定です。

– C35フラッシュマチック前期型

C35フラッシュマチックには2種類あり、C35初期型と同一のカラーで電池ボックスの蓋やシャッターボタンの横のパーツがシルバーになっている前期型とパーツ類がブラックになっている後期型です。今回手に入れたのはC35フラッシュマチック後期型です。本体カラーがブラックのC35フラッシュマチックとパーツを共有する事でコストダウンをしたのでしょう。

この後にC35フラッシュマチック前期型も手に入れました


黒のシャッターボタンの横のパーツ


黒の電池ボックスの蓋

– 前期型仕様に改良

C35初期型は露出計が動かなかったので部品取りとして電池ボックスの蓋などのシルバーのパーツをC35フラッシュマチック後期型に移植する事にしました。


C35初期型のシルバーの電池ボックスの蓋


入れ替えました

– ケースをはずす

電池ボックスの蓋は普段使う時にほとんど見えませんが、シャッターボタン横の黒が気になるので、C35初期型のシルバーのパーツと入れ替えます。カメラ上部のケースをはずして簡単に交換出来ると思ったのですが、肝心のパーツはカシメてありました。ケースごと入れ替えてもよかったのですが、結局C35初期型も動き出したので黒パーツのまま使う事にしました。


カシメてあるシャッターボタン横のパーツ

– 使い勝手

フラッシュマチックと言うだけにフラッシュの機能が自動化されています。レンズ沈胴の根元にあるリングでフラッシュの設定が出来ますが、このリングがC35初期型と違いフォーカスがどこの位置にあっても変更出来るようになっています。内部的にも配線などがC35初期型からかなり変更されており見た目以上に洗練されています。

– 写りはどうか

レンズはC35初期型と同様のHexanon 38mm F2.8で名前自体は変わってませんが、コーティングなどが変更されておりレンズの色自体の違いがすぐわかります。実際にC35初期型と撮り比べてみると、C35フラッシュマチックの方が描写が繊細でくっきりした画になります。特にカラーフィルムで撮ると非常に良いので、カラーフィルムでの撮影をおすすめします。考えるにちょうどC35フラッシュマチックが発売される頃に安価なカラーフィルムの普及も進みカラーフィルムでの調整がされているのでしょう。


左のC35初期型は放射能レンズ(アトムレンズ)でレンズが黄色いです

– 手に入れる際の注意

露出計が動作するかが重要ですが、その他細かい注意点などはC35初期型と同様ですのでC35初期型の記事を参考にして下さい。

C35初期型の記事はこちらです


ステップアップリング経由でオレンジフィルターを装着

– まとめ

基本的にはC35初期型と一緒ですが、細かい部分が洗練されレンズ自体の描写がより現代化されています。もしカラーネガフィルムもしくはポジ(リバーサル、スライド)フィルムで撮影予定であるのであれば、このC35フラッシュマチックをおすすめまします。C35初期型はモノクロフィルムで良い描写をするので、2台共に揃えるのも面白いと思います。





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