100均や通販の格安ボタン電池は国産大手メーカーの物と違いはあるのかを調べてみました

– 様々な機器に必要なボタン電池やコイン電池

カメラ、時計、温度計、万歩計にギターチューナーと様々な機器にボタン電池やコイン電池と言われる物が使われています。水銀電池が環境問題で販売されなくなり安価なアルカリボタン電池が100均などで気軽に手に入るようになりました。国産大手メーカーの電池は数倍の値段で売られていますが、その価値はないのかテスターなどを導入して調べてみました。

– 漏電した時に大きな違いが

先に結果を言うと漏電などして発熱したら100均などの格安電池はあっさり破裂します。同様の状態になってもマクセルの電池は熱は発するだけで破裂はしません。この辺国産大手メーカーのボタン電池のケースの作りは非常に頑丈で液漏れの心配がまずないと言えます。

電源コードとプラグが燃えて溶けたので雷とブレーカー対応の品と入れ替えました


左が破裂した近所の100金で購入したLR44、右はマクセルの金メッキ仕様のSR44で右上のは若干膨らんでいるように見えますが破裂はしていません

– 電圧の違いはどうか

格安まとめ売りのLR44とSR44と値段が何倍もするマクセルの金メッキ仕様のSR44の新品時の電圧を見てみると大きな違いがあります。SR44同士で比べてみるとマクセルのSR44の方はテスターの電池チェッカーのGoodの方へ入りますが、格安まとめ売りの方はBadではなく使えるもののマクセルのように電圧が高くない傾向のようです。この電圧差が元々の仕様なのか電圧が下がってきたから格安で売られているのかはわかりませんが、確実な動作を求めるのであれば国産大手メーカーの電池を使用する方がよいでしょう。


これは新品ではない100均のLR44を測りましたが、電圧が下がっています(メーターの下にある緑の部分がGood、赤い部分がBadとなります)



– 安い電池は使えないのか

実際私も格安電池は普通に使用しています。ただ、確実に動くと確信している機種のみにしています。例えば購入したばかりの湿度計やギターチューナーなどであれば動かない事はなくまず漏電もしませんので安心して使用出来ます。液晶表示などの機能がありよりより頻繁に電池交換が必要になる機器には格安電池を使用しています。クラシックカメラを手に入れた時はいきなり高級な電池を入れると配線不良などのせいで漏電して電池がダメになり無駄な出費になる事があるので、修理から動作確認までは格安電池を使用しています。修理が終わり確実に動くとわかったカメラだけにマクセルのSR44などを使用しています。

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カメラや携帯機器によく使用されているLR44の20個セットで激安で、LR44と同じAG13表記の物になります


格安の酸化銀電池SR44です、正式にはSR44SW表記なのでアナログ機器用になりカメラの露出計用にはよいでしょう(SR44Wはバックライトをつけたり音を鳴らす機能が必要な時計などの機器用になります)


ギターチューナーや万歩計などで使われるコイン電池CR2032の格安10個セットです



– 大切な機器にはよい電池を

クラシックカメラなどのに使われているボタン電池は露出計やシャッターの制御に使用されて、より電圧が安定している方がカメラ自体の動作が安定します。ボタン電池を露出計だけに使用している場合は普通に使用している限り1年以上、下手すると所有している期間中に電池交換の必要がないほどです。そのように頻繁に電池交換の必要がでないカメラの場合はより良い国産大手メーカー(出来れば酸化銀電池のSR44やSR43など)の電池を使用する事をおすすめします。時計などはさらに細かく電池指定がされているので、時計、特にデジタルでライトや液晶表示が必要な物に使用する場合は格安電池をさけメーカー指定の電池にしましょう。

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クラシックカメラの電池にはいつもマクセルのSR44を使用していて金メッキなのもあり高級感があります


自動巻き上げやオートフォーカスのカメラによく使われるリチウム電池のCR2、こちらもマクセルを愛用しています



– テスターを使う癖をつけよう

電池が切れて動かなくなった機器、それは本当に電池が切れたのでしょうか?新品電池に入れ替える時に使い終わった電池との電圧差を比べてみましょう。もし、電圧がしっかりしているのに動かないとなると、その機器は他の部分が故障していると言う判断材料になり電池切れが原因でない事がわかります。新品電池も使用する前に必ず電圧を確認してから使うようにしましょう。エネループや充電電池をよく使用される方も電圧を揃っているかをみるとより機器が安定すしますし、放置してある電池が使用可能かどうかもすぐわかるのでテスター導入はおすすめです。


使用しているテスターは秋葉原の秋月電子で購入した格安の物で、以前はデジタルテスターを使用していました

– どんなテスターがよいのか

低価格のテスターでも電池の電圧チェック機能は大体ついていますし、線材の断線の確認なども簡単に出来ます。液晶を使用したデジタルテスターと針で表示するアナログテスターがありますが、最初に手に入れるのであれば使い方がシンプルなアナログテスターがおすすめです。いずれいろいろと覚えアップグレードしたい時に高性能はデジタルテスターにするとよいと思います。


テスターのBAT.の1.5Vのところに合わせると簡単にバッテリーチェックが出来ます(角型の9V電池のチェックも可能です)

– まとめ

電池が漏電するとかなり熱をもち配線などを腐食させる可能性があるので、大切にしてる機器には国産大手メーカーの電池を使用する事をおすすめします。100均や通販の格安電池も国産大手メーカーの物に比べると若干電圧が低いですが、通常の機材であれば動かないと言う事はないので、頻繁に交換が必要であったり動作確認に使用するにはよいと思います。





100均や通販の格安ボタン電池は国産大手メーカーの物と違いはあるのかを調べてみました」への2件のフィードバック

  1. コニカc35 フラッシュマチックは電池sr44 cr2032で測光します?勿論露出系正常が前提ですが。

    1. カメラに使用する場合は電池の特性からもSR44が良いと思います。
      C35も古いカメラなので露出計の針が正常値でもシャッタースピードが合っているとは限らないので、試写をしてASA(ISO)ダイヤルで調整する方法が最善でしょう。

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